フィリピン「エルニド」の治安事情|観光地で気をつけたいポイント

エルニド 治安

美しいラグーンと透き通る海が魅力のリゾート地「エルニド」。世界的にも人気の観光地として知られていますが、観光客が増えるにつれ、スリや詐欺などの軽犯罪も報告されています。本記事では、エルニドの最新治安情報や注意すべきエリア、そして安全に楽しむためのポイントを詳しく解説します。

目次

エルニドはどんな場所?

エルニド

🗺️ エルニドの基本情報

エルニド(El Nido)は、フィリピン・パラワン島の最北端に位置する港町で、**“最後の秘境”**とも呼ばれる世界的リゾート地です。

透明度抜群の海と、切り立った石灰岩の絶壁に囲まれた景観は、CNNやTravel+Leisureなどのメディアでも「世界で最も美しい場所の一つ」と評されています。


✈️ アクセス方法

エルニドへは、首都マニラやセブからのアクセスが主流です。

  • ✈️ 飛行機: マニラ→エルニド(約1時間20分)直行便(AirSWIFT)
  • 🚐 陸路+船: プエルト・プリンセサ空港から車で約5〜6時間
  • 🚤 ボート: コロン島から高速艇で約4時間

空港周辺の整備も進み、アクセスは年々向上していますが、夜間の移動は避け、日中の到着・出発を心がけるのが安全です。


🏝️ 魅力と観光の見どころ

エルニド最大の魅力は、**島めぐり(アイランドホッピング)**です。

大小45以上の島々が点在し、ツアーでは以下のような名所を巡ります:

  • ビッグラグーン(Big Lagoon):石灰岩に囲まれた幻想的な入り江
  • スモールラグーン(Small Lagoon):透明度が高くカヤック体験が人気
  • シミズ島(Shimizu Island):ダイビング・シュノーケリングの定番スポット
  • シークレットビーチ(Secret Beach):岩の割れ目から入る神秘の浜辺

これらは自然保護区内にあり、ツアーガイドの同行が必須です。

安全性の高い公認ツアーを選ぶことで、安心して楽しめます。


🏨 宿泊エリアの特徴

エルニドの宿泊エリアは、大きく3つに分かれます:

エリア特徴治安
エルニド・タウン(中心部)レストラン・商店・港が集まる便利な街⚠ 夜は客引き多め
コロン・コロンビーチ周辺海沿いの宿が多く、静かな環境✅ 比較的安全
ラスカバニータスエリア高級リゾートが立ち並ぶエリア✅ 治安良好・警備厳重

高級ホテルでは24時間体制のセキュリティがあり、一般的な旅行者でも安全に過ごせる地域がほとんどです。


🍽️ 食事・ナイトライフ

町の中心部には、フィリピン料理からイタリアン、シーフードまで多彩なレストランが並び、観光客向けのバーも点在します。

ただし、深夜以降(23時以降)になると照明が減り、路地裏でのスリやぼったくり被害が報告されています。

安全に夜を楽しむなら:

  • 海沿いのオープンバーやホテルバーを利用
  • 深夜帯の徒歩移動は避け、トライシクルやGrabで移動

🌦️ 気候とベストシーズン

  • 乾季(11〜5月):観光のベストシーズン。海も穏やかでツアーに最適。
  • 雨季(6〜10月):スコールや台風の影響でツアー中止もあり。

雨季でも観光は可能ですが、ボート運航停止が出やすいため、乾季の訪問をおすすめします。

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エルニドは自然と安全が共存するリゾート

エルニドはフィリピンの中でも治安が安定しており、穏やかな空気とフレンドリーな人々が魅力の地域です。

一方で、観光客の多さゆえに軽犯罪がゼロではないため、「観光地だからこそ気を緩めない」ことが大切。
自然の美しさと安心感を両立できる、フィリピン屈指のリゾート地といえます。

よくあるトラブルと対策(スリ・詐欺・ボート事故など)

エルニド

🧤 スリ・置き引き(Pickpocket / Theft)

発生場所:

  • フェリー乗り場
  • トライシクル内
  • ナイトバー周辺

エルニドでは観光客を狙ったスリや置き引きが時々報告されています。犯人はチームで動くこともあり、1人が話しかけて注意をそらし、もう1人が盗む手口が多いです。

また、トライシクルに乗車中にスマホを手に持っていると、すれ違いざまに奪われることもあります。

対策

  • バッグは斜め掛け+体の前
  • スマホを手に持ったまま歩かない
  • リュックは背負わず前持ちにする
  • 夜の人混みではバッグを常に手で押さえる

💰 ツアー詐欺・過剰請求(Fake Tour / Overcharge)

発生場所:

  • 町中の非公認ツアーデスク
  • 路上勧誘

「アイランドホッピングが半額!」などの甘い誘い文句に注意。実際には途中で「燃料費が別」「ガイドチップが必要」と追加料金を請求されることがあります。

さらに、悪質な業者だとボートに乗れずに終わるケースも。

対策

  • ツアー予約は**宿泊先または公認ツアー会社(El Nido Paradise / Northern Hopeなど)**経由で行う
  • 相場より大幅に安いツアーは避ける
  • 支払い前に料金・含まれる内容・催行条件を確認
  • できれば領収書を受け取る

⛵ ボート・船舶トラブル(Boat Trouble)

発生場所:

  • アイランドホッピング中
  • 港付近

海況が変わりやすいエルニドでは、無理な出航や整備不良のボートによるトラブルが発生することがあります。

特に雨季(6〜10月)は波が高く、転覆や漂流事故も過去に報告されています。

対策

  • 悪天候時はツアー会社がキャンセルを勧めたら従う
  • 乗船前にライフジャケットの着用を確認
  • 荷物は防水バッグに入れる
  • 貴重品は持ち込まない(スマホ・財布・パスポートはホテルに)

🍻 バー・飲食店でのトラブル(Overcharge in Bars)

発生場所:

  • メインビーチ沿いのバー
  • 観光客向けレストラン

一部のバーでは、外国人客に対して**「お釣りのごまかし」「注文していないドリンクの追加請求」**が見られます。酔っている客や支払いを急ぐ旅行者が狙われがちです。

対策

  • 支払い前にレシートを必ず確認
  • 金額が曖昧な場合はメニューを再提示してもらう
  • クレジットカード利用時は明細の金額を目視確認
  • 飲み物を席に放置しない(混入リスク防止)

🚕 交通トラブル(Transport Scam)

発生場所:

  • 空港
  • トライシクル乗り場

目的地までの料金を誤魔化すドライバーや、「遠回りして料金を上げる」ケースもあります。また、夜間に呼び止めた非公式ドライバーによるトラブルも。

対策

  • 乗車前に料金を確認・交渉(相場:市内50〜150ペソ)
  • できればGrabなどの配車アプリを利用
  • 夜間はホテル手配の送迎を利用する

📱 Wi-Fi・通信トラブル

エルニドでは通信環境がまだ不安定。一部宿泊施設ではWi-Fiが弱く、緊急時に連絡が取りにくい場合もあります。

対策

  • **現地SIM(Globe / Smart)**を空港で購入
  • もしくはポケットWi-Fiを日本でレンタルしておく
  • Googleマップをオフライン保存しておくと便利

💬 まとめ:小さな注意でトラブルは防げる

エルニドで起きるトラブルの多くは、**“観光地特有の軽犯罪”や“注意不足によるもの”**です。

過度に警戒する必要はありませんが、「安すぎる話には乗らない」「貴重品を出さない」「夜は早めに帰る」この3つを守るだけで、ほとんどのトラブルは避けられます。

FAQ|エルニドの治安に関するよくある質問

エルニド

Q1. エルニドの夜は危険ですか?

基本的に安全ですが、深夜0時以降は人通りが少なくなります。

海沿いのバーやレストランで過ごす分には問題ありませんが、裏通りや路地に入るのは避けましょう。帰りは必ずトライシクルやホテル送迎を利用。


Q2. 女性一人旅でも大丈夫?

日中は安全で、カフェやツアーにも多くの女性旅行者がいます。

夜間は客引きが増えるため、一人でのバー利用や遅い時間の移動は控えめに。ホテルやゲストハウスのスタッフに安全なエリアを聞いておくと安心です。


Q3. 海やツアーでの安全対策は?

天候が変わりやすいため、波が高い日は無理に出航しないこと。

ボートに乗る前にライフジャケットの有無を確認し、貴重品は防水バッグにまとめておきましょう。


Q4. スリや詐欺に遭ったらどうすればいい?

まず落ち着いて、最寄りの**El Nido Police Station(エルニド警察署)**に相談。

観光客向け窓口があり、英語対応も可能です。紛失届を出せば、旅行保険やカード再発行の手続きにも役立ちます。


Q5. 旅行中に気をつけるべきことは?

安すぎる話には注意が必要で、「半額ツアー」「無料ガイド」などの誘い文句は詐欺の可能性があります。

また、現金を見せびらかさない、夜は控えめに行動する、この2つだけでも安全性が大きく変わります。


🌺 まとめ|エルニドは安心して楽しめるが、基本の注意は忘れずに

エルニドはフィリピンの中でも治安が良く、観光客が安心して滞在できるリゾート地です。

ただし、どんなに安全な場所でも「観光地ゆえの油断」がトラブルの原因になります。

  • 夜は無理に出歩かない
  • 公認ツアーを利用する
  • 貴重品を常に管理する

この3つの基本を守るだけで、エルニド滞在はより快適で、心から楽しめる時間になるでしょう。

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