空港に到着してすぐに声をかけてくるポーター(荷物運び)や、現地のツアーガイド/ドライバー。「チップはいる?いくら?どのタイミング?」と不安になりがちですよね。
この記事では、空港〜観光ツアーで出会う“チップが必要な場面”をぜんぶ整理。初めてでもこの通りにすればOKというレベルで、金額・渡し方・注意点までやさしく解説します。
まずは全体の目安をざっくり把握しよう

フィリピンでは、チップは「感謝の気持ち」を少し形にして渡すものなので、決して“強制”ではありません。
ただ、
- 荷物を運んでくれた
- 案内してくれた
- 丁寧に接してくれた
ときは、小額でもお礼を渡すと、とても喜んでもらえます。
| シーン | 必要度 | 金額の目安(ペソ) | 日本円換算 | タイミング |
|---|---|---|---|---|
| 空港ポーター(荷物運び) | ★★★★☆ | 20〜50ペソ | 約50〜130円 | 荷物を受け取った直後 |
| 現地ガイド(1日ツアー) | ★★★★★ | 100〜200ペソ | 約260〜520円 | ツアー終了時 |
| ドライバー(チャーター車) | ★★★☆☆ | 50〜100ペソ | 約130〜260円 | 降車時 |
| 空港送迎シャトル | ★★☆☆☆ | 10〜20ペソ | 約30〜60円 | 荷物を下ろしてもらったとき |
| ボートツアー(アイランドホッピングなど) | ★★★☆☆ | 50〜100ペソ | 約130〜260円 | 解散時にチーム全体へ |
💡 覚えておくコツ:
「ありがとう」と思えたら、20〜50ペソを渡す
迷ったら“渡す方向”でOK(損はしません)
空港でのチップ|ポーターに渡すのは「助けてもらったら」

▶️ どんな時に必要?
空港でスーツケースを運んでくれる人(ポーター)にお願いした場合。
荷物が多い時、子ども連れ、高齢者同行のときなどはとても助かります。
▶️ いくら渡せばいい?
- **1回あたり20〜50ペソ(約50〜130円)**が目安
- 台車を自分で押しただけなら不要です。
▶️ 渡すタイミングと方法
- 荷物を渡してもらった直後に「Thank you!」と言いながら手渡し。
- 紙幣は折らずにそのままでOK。
- 受け取るときはほぼ全員「Thank you, sir/ma’am!」と笑顔です。
💬 英語フレーズ例:
「Thank you for your help!(手伝ってくれてありがとう!)」
「Here you go.(どうぞ)」
空港送迎(ホテルシャトル・ツアーバス)

ホテルや旅行会社の送迎車を利用したときは、チップは任意です。
ただし、スーツケースを出し入れしてくれたら10〜20ペソ程度渡すと感じが良いです。
💡 ポイント:
- チップを求めてくることはほとんどありません。
- でも荷物を丁寧に扱ってくれた時などは、軽く渡すのがマナー。
ツアーガイドへのチップ|“思い出を作ってくれた人”へのお礼
▶️ どんな時に渡す?
1日観光やオプショナルツアーで案内してくれる「ガイドさん」。
観光地の説明だけでなく、写真撮影やトラブル対応など、
ツアー全体の快適さを支えてくれる存在です。
▶️ 相場とタイミング
- 1人あたり100〜200ペソ(約260〜520円)
- グループツアーなら代表者がまとめて渡すとスマート。
- **ツアー終了時(ホテル到着や解散の時)**に手渡しします。
💬 例文
「Thank you for the great tour!(素敵なツアーをありがとう)」
握手しながら紙幣をそっと手渡すと自然です。
💡 ワンポイント:
- チップが強制ではないツアーもあります。
その場合でも、心のこもった一言+少額チップで喜ばれます。
🚙 ドライバー(チャーター・ガイド付きツアー車)
観光地や空港送迎のドライバーさんには、**50〜100ペソ(約130〜260円)**を目安に。
荷物を下ろしてくれたり、時間を調整してくれたりと、意外と気遣いが多い仕事です。
💡 渡し方
- 降車時、運転席側に回る前に「Thank you!」と笑顔で渡す。
- ガイドと一緒の場合は、別々に渡すのが丁寧です。
🏝️ ボートツアー・アイランドホッピング
セブやボラカイでは人気のアクティビティ。
船のクルーが乗り降りを助けてくれたり、写真を撮ってくれたりします。
▶️ チップの相場
- 1グループで50〜100ペソ(人数で割らなくてもOK)
- 渡す相手:船長または代表のスタッフへ
- タイミング:ツアー終了時(港やビーチに戻ったとき)
💡 「For the crew.(クルーのみなさんへ)」と言って渡せば完璧です。
⚠️ チップで気をつけたいポイント

フィリピンはチップ文化があるとはいえ、日本と同じように「マナーを守る」ことがとても大切です。
特に旅行初心者の方は、ちょっとした誤解や習慣の違いでトラブルになりやすいので、以下の点をしっかり頭に入れておくと安心です。
🪙 1. 日本円や硬貨はNG!必ずフィリピンペソで
チップは必ずフィリピンペソ(₱)の紙幣で渡しましょう。日本円やコインは現地ではほとんど使えず、両替もできません。
例えば、「50円でもありがとうの気持ちで…」と思って渡しても、相手は使い道がなくて困ってしまうんです。
💡 ポイント:
- 紙幣は「20ペソ」または「50ペソ」が最も便利。
- コインはあまり好まれません(重く扱いにくいため)。
- 旅行前や両替時に「Small bills, please(小さいお札でお願いします)」と伝えておくと◎
🧳 2. “誰にでも”渡さない|公式スタッフかを確認!
空港や観光地では、制服を着ていない人やIDバッジを付けていない人が「Help you?」「Tip please」と声をかけてくることがあります。
一見親切そうに見えますが、**非公式の“自称ポーター”や“案内人”**であることが多く、後で高額チップを要求されたり、財布を狙われるケースもあります。
💡 ポイント:
- 空港では、IDカード付き・制服着用のスタッフだけにお願いする。
- 「No, thank you. I’m fine.」と穏やかに断ってOK。
- スーツケースや荷物は常に自分の手元で管理を。
💵 3. 高額を要求されたら“笑顔で断る”
まれに、「もっとちょうだい」「少なすぎる」と言われることもあります。
そんな時は、焦らず笑顔で「No, thank you. That’s enough!」と言えば大丈夫。無理に払う必要はありません。
チップは“感謝の気持ち”であって、支払い義務ではありません。強く言い返す必要もなく、軽く笑ってその場を離れるのがベストです。
💡 コツ:
- トラブルを避けたいときは**周囲の人がいる場所(ホテルロビーなど)**でやり取り。
- 不快な場合はすぐにスタッフや警備員に相談する。
💴 4. 細かいお札を常に持っておく
意外と多いのが「小銭がなくて渡せなかった」「お釣りがないと言われた」などのケース。
フィリピンでは1000ペソ札(約2,600円)は大きすぎて、お釣りを持っていないことが多いです。
💡 対策:
- 両替時に「20ペソ札・50ペソ札」を多めにもらう。
- コンビニやカフェで少額の買い物をして崩すのもおすすめ。
- 常に財布に「小額紙幣ゾーン」を作っておくとスムーズです。
🚫 5. チップを“強制”と勘違いしない
チップ文化がある国とはいえ、チップはあくまで「ありがとうの気持ち」なので「渡さなきゃ失礼」と思い込む必要はありません。
サービスに満足できなかった場合や、不快な思いをした場合は渡さなくても問題なしです。
💡 心得:
「助けてくれてありがとう」「気持ちよく過ごせた」
そう思った時に、無理のない範囲で渡すのが一番良い渡し方です。
🤝 6. 渡すときは“言葉+笑顔”を忘れずに
金額より大事なのは“伝え方”。ただ紙幣を出すだけではなく、**「Thank you!」や「Salamat po!(ありがとう)」**の一言を添えるだけで、相手の印象がまったく違います。
フィリピンでは笑顔=誠意。たとえ10ペソでも、笑顔で渡せば本当に喜ばれます。
🕵️♂️ 7. チップを渡すタイミングは“作業の後”
作業前に渡すと「これ以上要求される」ケースもあるため、必ず作業が終わった後に渡しましょう。
例:
- 荷物を運び終えた → 手渡しで「Thank you!」
- ガイドの説明が終わった → 解散時に「This is for you.」
💬 8. “お釣りをもらわない”のも自然なチップ
たとえばタクシーやドライバーの場合、
98ペソの運賃で100ペソを渡して「Keep the change!」と伝えれば、
それがそのままチップ代わりになります。
無理に紙幣を追加する必要もなく、自然でスマートな方法です。
👀 9. チップを渡す姿を周りに見せすぎない
特に空港や観光地では、人目の多いところでチップを渡すと、「この人はチップをたくさんくれる」と思われ、他の人に声をかけられやすくなります。
💡 対策:
- 渡す時は手のひらで隠すように。
- 会話の流れや握手のタイミングで渡すのが自然です。
💬 よくある質問(Q&A)
❓ Q1. チップを渡さなかったら失礼?
A. 失礼ではありません。ただし、丁寧に接してもらったら少額でも渡す方が印象が良いです。
❓ Q2. いくら渡せばいいか迷ったら?
A. 基本は20〜50ペソを目安に。それ以上渡すのは「とても助かった」と思った時でOK。
❓ Q3. グループで参加した場合は?
A. 代表者がまとめて渡すのが一般的。全員で少しずつ出し合う形で十分です。
❓ Q4. サービスが悪かったらどうする?
A. チップは“感謝の気持ち”なので、無理に渡す必要はありません。無言で立ち去ってOKです。
❓ Q5. チップを多く渡したら変に思われる?
A. いいえ、むしろ感激されます!特にツアーガイドなどは“また案内したいお客様”として覚えてくれます。
✅ まとめ
- 空港やツアーでは、チップ文化があるが義務ではない
- ポーター20〜50ペソ/ガイド100〜200ペソ/ドライバー50〜100ペソが目安
- 紙幣はペソで/タイミングは作業後すぐ/笑顔で渡すのが基本
- 感謝の気持ちを小さく形にすることが大事!

