バグネットは、フィリピン・イロコス地方を代表する豚肉料理です。豚バラ肉を塊のまま揚げることで、表面の皮は驚くほど硬く、バリバリとした強烈な食感に仕上がります。中の肉はしっとりとジューシーで、外側とのコントラストが最大の魅力。味付けは比較的シンプルながら、食感そのものを楽しむ料理として親しまれています。レチョンカワリと混同されることもありますが、バグネットは「皮が主役」のフィリピンならではの郷土料理です。
バグネットの基本情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料理名 | バグネット |
| 英語名 | Bagnet |
| 食べられる場所 | フィリピン(特にイロコス地方)、ローカル食堂、レストラン |
| 主な食材 | 豚肉(主に豚バラ) |
| 料理の意味 | 豚肉を丸ごと揚げた、皮が極端にカリカリな料理 |
| 特徴 | 分厚い豚皮の強烈な食感と、内側のジューシーな肉のコントラスト |
バグネットはどんな料理?

豚バラ肉を塊のまま揚げる料理
バグネットは、豚バラ肉を主に使う揚げ料理です。
角切りや薄切りではなく、皮付きの豚バラを大きな塊のまま調理するのが特徴。下処理をした豚肉を油で揚げることで、表面の皮が膨らみ、非常に硬くカリカリとした食感になります。
最大の特徴は「皮の食感」
バグネットの主役は肉ではなく、圧倒的な存在感を持つ豚皮です。
揚げることで皮は泡立つように膨らみ、歯を立てると「バリッ」「ガリッ」と音が出るほど。中の肉はしっとり柔らかく、この外と中の極端なコントラストこそがバグネット最大の魅力です。
味付けはシンプル、食べ方で完成する
バグネット自体の味付けは控えめで、塩や下味程度にとどめられることが多い料理です。
そのため、酢や醤油ベースのディップ、野菜炒めと合わせて食べることで完成します。脂の強さを、酸味や野菜で調整しながら食べるのが一般的なスタイルです。
レチョンカワリとの違い
バグネットとレチョンカワリは見た目が似ていますが、調理のスケールと皮の主張が大きく異なります。
レチョンカワリが家庭料理向けの一口サイズなのに対し、バグネットは塊肉で提供され、皮の存在感が圧倒的。より郷土色が強く、食感重視の料理です。
バグネットはどんな味?
基本は豚の旨みと揚げた香ばしさ
バグネットの味は、強い調味料の味ではなく、豚肉そのものの旨みが中心です。
揚げることで脂の香ばしさが立ち、皮の部分にはローストに近い風味が生まれます。味付けは控えめなため、素材の味がはっきり感じられます。
皮は非常に硬く、肉はしっとり
口に入れた瞬間に感じるのは、皮の圧倒的な硬さと歯ごたえ。噛むと音が出るほどで、スナックのような感覚に近い部分もあります。
一方で中の肉は脂が程よく残り、しっとり柔らか。この極端な食感の差が、バグネットならではの体験です。
脂は強いが、重たすぎない
見た目から想像されるほど重たく感じないのも、バグネットの特徴です。
皮の部分は脂が抜けてカリカリになり、肉の脂も揚げによって余分な油が落ちます。そこに酢や野菜を合わせることで、脂の強さが程よく中和されます。
日本人が感じる味の印象
日本人が初めてバグネットを食べると、「極端にカリカリした豚皮」や「食感重視の料理」という印象を持つことが多いです。
味自体はシンプルなので、日本の唐揚げやトンカツとは異なり、調味よりも食感を楽しむ料理として新鮮に感じられます。
OK、④いこう。
ここは「郷土料理感」と「旅行者が出会える場所」をはっきりさせる。
バグネットはどこで食べることができる?

イロコス地方の郷土料理として知られる
バグネットは、フィリピン北部のイロコス地方を代表する郷土料理です。
特にこの地域では、家庭料理や祝い事の料理として親しまれており、地元の人にとっては馴染み深い存在。レストランのメニューでも「Ilocos Bagnet」と表記されることがあります。
ローカル食堂や専門店
イロコス地方やその影響を受けた地域では、ローカル食堂や郷土料理を扱う店でバグネットを食べることができます。
塊肉を切り分けて提供されることが多く、酢や醤油ベースのタレ、野菜料理と一緒に出てくるのが一般的です。
家庭料理としても食べられる
バグネットは外食だけでなく、家庭でも作られる料理です。
作り置きしておき、食べる前に再度揚げ直すことで皮のカリカリ感を復活させるのが定番。家庭では、ごはんのおかずとしてだけでなく、酒のつまみとして出されることもあります。
旅行者が食べるなら
旅行者がバグネットを食べたい場合は、イロコス料理を扱うレストランや、郷土料理を前面に出している店を探すのがおすすめです。
朝食ビュッフェなどで見かけることは少なく、ランチやディナー向きの料理として提供されることが多いのが特徴です。
皮が主役の郷土料理|バグネットが愛される理由と豆知識
食感を楽しむという明確な個性
バグネットが長く愛されてきた最大の理由は、味よりも食感を楽しむというはっきりした個性にあります。
分厚い豚皮を徹底的に揚げることで生まれる、硬くバリバリとした歯ごたえは、他の豚肉料理では味わえません。この強烈な食感こそが、郷土料理として記憶に残り続けてきた理由です。
作り置きと揚げ直しに向いた料理
バグネットは、一度揚げたあとに再度揚げ直しても美味しさが戻る料理です。
皮のカリカリ感を復活させやすいため、家庭では作り置きされることも多く、祝い事や人が集まる場でまとめて用意されることもあります。実用性の高さも、家庭料理として定着した理由のひとつです。
レチョンカワリとの違い
バグネットは見た目が似ているため、レチョンカワリと混同されがちですが、料理の方向性は明確に異なります。
レチョンカワリが一口サイズで食べやすい家庭料理なのに対し、バグネットは塊肉を使い、皮の存在感と食感を最大限に楽しむ料理です。より郷土色が強く、特別感のある一品と言えます。
味付けより「合わせ方」で完成する料理
バグネット自体の味付けは控えめなため、酢や醤油、野菜料理と合わせて食べることで完成します。
脂の強さを酸味や付け合わせで調整する食べ方は、フィリピン料理らしいバランス感覚を感じさせます。
フィリピン料理の多様性を象徴する一品
甘い煮込みや酸味のある料理が多い中で、バグネットは食感一点突破型の料理です。
その存在は、フィリピン料理が単に味付けだけで語れない、多様な魅力を持っていることを象徴しています。

