フィリピンは「一年中常夏の国」と言われますが、実際には**乾季(ドライシーズン)と雨季(ウェットシーズン)**の2つの季節に分かれています。
この違いを理解しておくことで、旅行の快適さが大きく変わります。
本記事では、フィリピン旅行初心者にもわかりやすく、月ごとの気候・地域差・服装・台風対策まで徹底解説します。
フィリピンの季節区分(基本情報)

フィリピンの季節は大きく次の2つです。
- ☀️ 乾季(Dry Season):12月〜5月
- 涼しい乾季(12〜2月)
- 暑い乾季(3〜5月)
- 🌧️ 雨季(Rainy Season):6月〜11月
これは日本のような四季ではなく、**季節風(モンスーン)**の方向によって切り替わるのが特徴です。
💡豆知識:フィリピンの季節を決める“2つの風”
フィリピンでは季節を決めるのは気温ではなく、風の向きで、2つの季節風(モンスーン)が交互に吹くことで、乾季と雨季が切り替わります。
- 🌬️ アミハン(Amihan):北東から吹く乾いた涼しい風。
→ 10〜2月ごろに吹き、空気が爽やかで晴天が続く。乾季をもたらす。
- 💨 ハバガット(Habagat):南西から吹く湿った風。
→ 5〜9月ごろに吹き、スコールや台風が増える。雨季をもたらす。
つまり、フィリピンではこの2つの風の入れ替わりで季節が変わるのです。

乾季(Dry Season)の特徴と過ごし方

乾季は12月から5月ごろまで続き、空気が乾いて快適な季節です。
湿度が低く、観光にもビーチにも最適で、旅行者にとって“ベストシーズン”といわれます。
🌤️ 天気の特徴
- 雨が少なく、晴れの日が多い
- 朝晩は涼しく、日中は30〜33℃程度
- 特に1〜2月は「フィリピンの冬」と呼ばれるほど快適
乾季はさらに2つに分けられます:
- 涼しい乾季(12〜2月):北東の季節風(アミハン)の影響で過ごしやすい。
- 暑い乾季(3〜5月):フィリピンの“夏”。現地の人も海やリゾートに出かける時期。
🏝️ この時期におすすめの過ごし方
- 晴天が続くため、アイランドホッピング・ダイビング・マリンスポーツに最適。
- 各地でフェスティバルやイベントも開催され、観光と文化体験の両方が楽しめます。
- 透明度の高い海で写真映えも抜群📸
💡 旅行のコツ
- 3月以降は日差しが非常に強いので、日焼け止め・帽子・サングラス必須。
- 長時間外出するときは水分補給をこまめに。
- 観光地はハイシーズンで混雑するため、ホテル・ツアー予約は早めに!
👕 服装と持ち物
- 通気性の良い服(速乾Tシャツ・短パン・ワンピース)
- ラッシュガードやUVカットパーカー
- 日焼け止め(SPF50+)・サングラス・帽子
- 飲料水・汗拭きシート・冷感タオル
📸 この時期の魅力
乾季の空と海は、驚くほど青く澄んでいます。
特に1〜4月のパラワンやセブは、水中でも10m先まで見える透明度…観光もアクティビティも満喫できる、まさに「理想の南国シーズン」です。
雨季(Rainy Season)の特徴と楽しみ方

雨季は6月から11月ごろまで続きます。
「雨季」といっても、1日中降り続くわけではなく、午後の短いスコール(30分〜1時間)が多いのが特徴です。
🌦️ 天気の特徴
- 日中は晴れていても、午後にスコールが発生することが多い
- 湿度が高く蒸し暑い(平均29〜31℃)
- 7〜10月は台風の影響で雨量が増える
💡 メリット
- 緑が鮮やかで自然観光(滝・ジャングル)がより迫力満点
- 観光客が少なく、ホテル料金が安くなる
- 雨上がりの空は透明感があり、幻想的な夕焼けが見られる
⚠️ 注意点
- 台風シーズン(7〜10月)は、フライトや船の欠航に注意
- 冠水・渋滞が発生することもあるので、スケジュールに余裕を持つ
- 雨で滑りやすい場所では、滑り止め付きサンダルが便利
👕 服装と持ち物
- 軽量レインコート(風にも強い)
- 折りたたみ傘・防水バッグ・防水スマホケース
- 防水サンダル・替えの服・速乾タオル
- 抗菌グッズ(ウェットティッシュ・除菌ジェル)
💡 現地の過ごし方のコツ
雨季の午後は、現地の人もカフェやショッピングモールで雨宿りします。
観光スケジュールは午前中心に組むのがベストです☕
🏖️ 雨季でも楽しめること
- 屋内観光(スパ・美術館・カジノ・カフェ巡り)
- 自然派の人には滝や森林観光がおすすめ
- 雨上がりの空や虹の撮影も人気📷
地域による気候の違い(マニラ・セブ・パラワン)

フィリピンは7,000以上の島々で構成され、地域ごとに季節の感じ方が異なります。
どこへ行くかによって、旅行の快適さや服装の準備も変わるため、事前のチェックが大切です。
🌆 マニラ(ルソン島)
- 乾季(12〜5月):湿度が低く、都市観光に最適。
- 雨季(6〜11月):7〜9月が降水ピーク。午後スコールが頻発。
- 気温:27〜33℃。4〜5月は35℃近くまで上がることも。
💡 ポイント:屋内観光が豊富なので、雨季でも旅行可能。
🏝️ セブ島(ビサヤ地方)
- 乾季(12〜5月):海が穏やかでベストシーズン。
- 雨季(6〜11月):スコール中心で、朝晩は晴れ間も多い。
- 気温:28〜32℃前後。通年で温暖。
💡 ポイント:雨季でも午前中は晴れやすく、1年中旅行が楽しめる島。
🌴 パラワン(西部)
- 乾季(11〜5月):快晴の日が続き、海の透明度が高い。
- 雨季(6〜10月):降水量が多く、ツアー中止の可能性も。
- 気温:27〜31℃。湿度が高く蒸し暑い。
💡 ポイント:海・自然重視派に最適。雨季は予備日を確保しておこう。
🌺 比較まとめ
| 地域 | ベストシーズン | 雨の特徴 | 旅行のポイント |
|---|---|---|---|
| マニラ | 12〜3月 | 台風期に注意 | 都市観光・ショッピング向け |
| セブ | 1〜5月 | スコール中心 | 一年中マリンアクティビティOK |
| パラワン | 1〜4月 | 長雨・波に注意 | 自然派リゾート向け |
月別の気温と降水量(主要3都市比較)

☀️ マニラ:乾季はカラッと晴れ、雨季はスコール多め。
🌴 セブ:比較的安定していて、年間通して旅行可能。
🏖️ パラワン:乾季は晴天続き。海の透明度が最高潮。
🌪️ 台風シーズンの注意点

- 年間約20個の台風がフィリピン周辺に発生。
- 7〜10月がピークで、強風・高波・交通影響あり。
- 旅行前はPAGASA(気象庁)の最新情報をチェック。
対策ポイント
- 旅程に1日程度の余裕を持つ
- 船移動には代替手段を確保
- 旅行保険の天候補償オプションを確認
🧭 目的別ベストシーズン
| 目的 | おすすめ時期 | 理由 |
|---|---|---|
| ビーチリゾート | 12〜5月 | 晴天率が高く海が穏やか |
| 都市観光 | 11〜2月 | 暑すぎず快適 |
| ダイビング・アイランド巡り | 1〜4月 | 雨が少なく波が安定 |
| 自然・滝・エコツアー | 6〜9月 | 緑が美しく水量豊富 |

